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【2024/03/19 13:34 】 |
灰羽連盟 ―レキ―
レキかっこいい!レキかわいい!



レキ「これ噛んで!舌噛まないように!」



レキ「瓦礫のレキ。月の出ている夜に、石ころだらけの道を歩いていくんだ。
ずっと・・・」




ラッカ「レキ!ごめんね、すごい物音がしたから勝手に入っちゃった・・・」
レキ「そりゃ、お騒がせ。寝相が悪くてさぁ、また落ちた。全く、使えない羽だよな。」
ラッカ「私の名前、レキの方が似合ってるかも。」
レキ「ちぇっ。」



レキ「次はニンジンケーキでも作ったろか!?」
寮母「お前だってニンジン食えんくせに!」
レキ「わ、私は目つぶれば食えるんだって!」
寮母「そういうのは食えるとは言わん!全くお前は背だけ伸びて、中身は全然変わらんなぁ。」
レキ「ちぇっ。今日のニンジンはチビ共じゃなくて私に説教するためか。」
寮母「ふふ。まぁ脱走せんだけ成長したか。」
レキ「当たり前だっての。」



レキ「何すんだよ。」
ヒョウコ「こんなもん吸うなバカ!バイクもやめろ!」
レキ「バカはてめぇだ!こいつは街の許可とって天下御免で乗ってんだ!」



レキ「西の森の奥地に古い遺跡の跡地があって、巣立ちの日が来た灰羽はそこに導かれ、壁を越えるって言われている。
巣立ちの日は誰に、いつ訪れるか分からない。ただ、ある日ふっといなくなってしまう。なぜそんなことが起こるのか、理由は誰も知らない。
巣立っていく灰羽は決してその事を話さない。
それに昔、繭が生まれない年が続いたせいで、巣立ちの日自体がもう何年も無かった。そう・・・何年も無かった。
だからいつか誰かとこんな形で別れるかもしれないって事、忘れかけていたのかもしれない。」




レキ「この街は灰羽のためにあるんだ。壁は灰羽を守るためにあり、良い灰羽はこの街で幸せに暮らし、時期が来たら壁を越える。
でも時々、街の祝福を受けられない灰羽が生まれる。その灰羽は繭の夢を正しく思い出すことも出来ず、巣立ちの日も訪れない。
祝福の無い灰羽にとって、壁は逃げ場を奪う檻になる・・・
そういう灰羽を【罪憑き】と言う。」

ラッカ「私・・・」
レキ「ラッカは違う。私がラッカの繭を見つけて、私が羽から血を洗い落とした。ラッカの羽はきれいな灰色だった。
ラッカは良い灰羽だよ。私とは違う・・・」

ラッカ「レキ。レキだって何も・・・」
レキ「ふっ。私の背中を破って生えてきたのは黒い斑の羽だった。私は最初から
【罪憑き】だったんだ。
私は繭の夢をうまく思い出せなかった。黒い羽のせいでみんな私を怖がった。ネムでさえ最初は私を避けてた。クラモリがいてくれなかったらずっと私は独りぼっちだったと思う。」

ラッカ「クラモリ?

———きれいな人・・・」

レキ「うん・・・チビ共の親代わりで、私とネムの良い先生だった。
体が弱いのに私のために森の奥に薬を取りに行ってくれた。
ゲストルームだって、私とネムと3人で暮らせるようにってクラモリが用意してくれた部屋なんだ。
クラモリは私を怖がらなかった。いつもそばにいてくれた。同情じゃなくて、ただいてくれたんだ。」
ラッカ「良い人だったんだね・・・でも私、レキもいい灰羽だと思うよ。」
レキ「私は罪人なんだよ。5年前にクラモリは行ってしまった。その頃、巣立ちの日なんて知らなかったから、私は見捨てられたと思った。
ネムは心配して図書館で古い言い伝えを調べて、巣立ちの日の事を教えてくれた。でも、私は信じなかった・・・周りが見えなくなってたんだね。
いろんな物を憎んで、ネムにもひどい事をたくさん言った気がする。
私はオールドホームを逃げ出して、逃げた先でも同じような間違いを繰り返した。最後には自警団に捕まって、灰羽連盟から罰を受けた。
でもラッカは、罰を受けるようなことは何もしていない。だからこれは何かの間違いで、きっとすぐに良くなるよ。」
ラッカ「レキは繭の夢を覚えていないの?」
レキ「不完全なんだ。思い出そうとしてずっと絵に描いてる。
この街に来てから、ずっと悪い夢を見るんだ。とても寒い夜で、赤い月が浮かんでいる。私は独りぼっちで石ころだらけの道を歩いている。そこでよくない事が起こる。思い出せないけど、とても恐ろしい何か。私は悲鳴を上げて目を覚ます。ずっとその繰り返し・・・
私には何も分からない。どうして良い灰羽と、呪われた灰羽がいるのか?どうして私が【罪憑き】として生まれてきたのか・・・」




レキ「ラッカも、私の助けはいらないってさ。落ち込むことは無いさ。良かったじゃないか。ラッカが【罪憑き】じゃなくなって。
独りになるのは慣れている。この7年間、ずっとその繰り返しだったじゃないか・・・」




レキ「【灰羽ラッカ、本日中に灰羽連盟寺院へ来るよう申し渡す。壁に触れた咎により、罰を与える。】」
カナ「どうする?」
レキ「放っておけばいい!責任は私が持つ!あいつらにラッカを罰する権利なんて・・・」



レキ「永遠なんて、ありえないよ。」
ラッカ「はっ!」
レキ「何もかもが、いつかは終わる。だからいいんだ。」
ラッカ「え?」
レキ「今が今しか無いから、この瞬間がこんなにも大事なんだ。」



レキ「ネム、長い間ありがとう。もしいつか、クラモリに会ったら伝えて。『ごめんなさい、ありがとう』って。
私はそっちへは行けそうに無いから・・・」

ネム「レキ・・・」
レキ「もう、終わりにしよう・・・」



レキ「もう少ししたら私はみんなに忘れられて消えてしまうんだ・・・
どこで間違えたんだろう・・・」




レキ「さようなら・・・」



レキ「そうか、引き裂かれたる者・・・そうだ、轢かれたんだ。これは道じゃない。
何かを運ぶ鉄の轍。私はここで自分を捨てたんだ・・・」

ラッカ「レキ・・・私は・・・」
レキ「私はね、ラッカ、ずっと良い灰羽でありつづければ、いつかこの罪悪感から逃れられると思っていた。お笑い種だ。私にとってこの街は牢獄だったんだ。壁が意味するのは死だ!ここは死によって隔てられているんだ。そしてこの部屋は・・・この部屋は繭だ。この暗い夢から私はとうとう抜け出すことが出来なかった。ありもしない救いを求めて7年間も・・・ずっと・・・」

レキ「誰かを信じるたびに、必ず裏切られる。だからいつか、信じるのをやめた。傷付かないですむように、私はただの石ころになった。ふっ。皮肉なもんだね。心を閉ざして親切に振舞えば、みんな私を良い灰羽だという。私の心の中は、こんなにも暗く、汚れているのに・・・」
ラッカ「嘘だよ!レキはいつだって優しかった!私、信じてる!」
レキ「ラッカ、ラッカは気付かなかったんだね。私がどれだけラッカのことを妬んでいたか・・・」
ラッカ「嘘・・・」
レキ「同じ【罪憑き】なのに、ラッカだけが許された。みんな、私を置いていってしまう・・・ クウが巣立った時だって、私は心のどこかでクウを妬み、そんな自分を心底軽蔑していた・・・」 ラッカ「嘘だ!レキは井戸に落ちた私を探しに来てくれた!ずっと看病して薬を取ってきてくれた!苦しいとき、レキはいつもそばにいてくれた!」

レキ「そうだよ!どうしてだと思う!?私はただ救いが欲しかったんだ。誰かの役に立っているときだけ、私は自分の罪を忘れられた!そしていつか神様が来て、許しを与えてくれるんじゃないかって、そればかり考えていた!」
ラッカ「やめて!やめて!」
レキ「ラッカ、私にとってラッカはラッカでなくても良かったんだ。」
ラッカ「やめて!!!」
レキ「ラッカの繭を見つけたとき、私は賭けをしたんだ。この灰羽が私を信じてくれたら、私は許されるって、無理矢理自分に言い聞かせた。だから私は優しく振舞った。繭から生まれたのが誰かなんて関係なかった。全部・・・嘘だったんだ・・・ 私は自分が救われればそれで良かった。ラッカが私を信じたのが間違いだった。 分かったら出て行って。出て行け!」
くー レキ最高!レキは俺の嫁! 実は5枚目の画像あたりから鬱になり始めてきた 話重すぎる・・・ 最後レキが救われて良かったけどもし救われなかったらすごい苦しむところだった 要は灰羽連盟神
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【2010/03/18 21:22 】 | 未選択 | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
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有り難いご意見
無題
レキたんハァハァ
そんなあなたにプラネテスのマンガをオススメ
漫画ねアニメじゃないよ

煙草吸いの女は良キャラの法則
【2012/01/01 05:30】| | NONAME #4fc101127a [ 編集 ]


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